ドライバー概要

製品が認識できない問題はドライバーの安定度の問題とは関係がありません。

まず、製品がコンピューター自体の USB ポートに物理的に認識されるか、が問題となります。Antelope Audio 製品が通常の USB 製品と違い、High Speed USB の帯域を専有しています。このため、最適化や帯域確保が必要になり、USB 接続方法の見直し、USB の OS 設定の最適化は必ず行うようにお願い致します。ドライバー設計は 製品認識に関係がありません

コンピューターが製品を認識しない等の原因は USB ポート自体の動作に関連するものか、USB 自体の通信状況が正常ではないことに由来し、Antelope Launcher 上でデバイスが認識されていない問題は Antelope Server アプリケーション が正常に動作していないのが原因です。対策や対処法には こちら のページもご確認ください。

現在のトップビルド製品、最新のマザーボード製品でも USB の問題は発生する可能性があり、最新コンピュータだからといって USB の通信障害に遭遇しない、という保証にはなりえません。

ドライバーの設定方法

パフォーマンスはご使用のコンピュータに左右されます。

ドライバーは、割り込み処理に敏感です。DPC Latency や スケジューリング機能のせいで、CPU 負荷が低い場合でも、瞬発的なオーバーロードを引き起こし、プチノイズの原因となります。簡単な対策としては、動作周波数を下げる、バッファサイズを上げる、ストリーミングモードをセーフにする、Wifi やネットワーク機能は OFF にする、などが挙げられます。

また、ドライバーは複数のアプリケーションへの対応が可能になっています。この機能はユーザーへの利便性を考え、有効にされている機能ですが、アプリケーションがドライバーを開放せず、別アプリケーションがドライバーに割り込みを掛け、再生が出来ない、ノイズが発生する等の原因になりうる場合があります。

各オーディオアプリケーションの設定でドライバーの開放機能について確認し、開放機能の ON、OFF でアプリケーションの動作を確認してください。またはアプリケーションの同時使用を避け、完全にその他のアプリケーションサービスが停止しているかを確認してください。

意図しないアプリケーションがドライバーを専有している状況で別アプリケーションで音声を再生しようとしても、再生が行われなかったり、サンプルレートの取得に失敗したり、外部クロック同期が上手く行かないなど、アプリケーションの連携がとれない場合があるので利用者はドライバーの管理をする必要があります。

また、OS の動作周波数と DAW 動作の周波数が異なる場合、再生に問題を与える可能性があります。DAW の再生になにか問題が発生した場合、各 OS のサウンド設定から動作周波数を DAW セッションの周波数と一致させることを実行してください。

また、ドライバーを監視する機能が最新デバイスドライバーにはあります。こちらを監視することで、Windows 上で発生しているドライバーの問題を割り出すために役立つ可能性があります。詳しくはこちら

バッファや動作周波数を妥協したくない方は以下をご参照ください。

Streaming Mode と Buffer Size は最適に設定してください

Buffer Size を短くすればするほど、レイテンシーが短くなります。Streaming Mode は出力レイテンシーが短くなります。DAW から返ってくる音のズレが短くなります。(Windows のみ)

これらの設定が適切ではないと、正常に音声が再生出来ません。安定的な Buffer Size の平均的な値としては 64-128 sample 目安にしてください。もちろん DAW 側の処理が増えるたびに安定的な Buffer Size は変動します。

設定は DAW のオーティオ設定から調整できます。また Windows の場合、コントロールパネルまたは ASIO コントロールパネルからも調整が可能です。

数字が小さいほど、レイテンシーが短くなります。Auto を選択し DAW 上から Buffer Size は簡単に調整出来ます。(Windows のみ)

※ 数値を小さくすればするほど、コンピュータの処理能力が必要になります。

Latency が少ない項目を選択すれば、ストリーミングバッファサイズが小さくなり、レイテンシーが短くなります。(Windows のみ)

いくつかの新製品デバイスのドライバーは直接 ASIO コントロールができるように設計されています。Windows をお使いの方はタスクバーに常駐している Antelope USB ASIO Driver から任意の値を設定してください。

CPU 関連のノイズに関する問題については 詳しくはこちら をご参考ください。

※ 数値を小さくすればするほど、コンピュータの処理能力が必要になります。

ほとんどの問題が、ストレージ速度、不適切な設定、同期問題、ドライバー干渉が原因です。

CPU のオーバーロードに関連する問題として一番多いのが、Buffer Size が適切な値を選択していないことに由来します。また、ノイズの主な原因は不適切な Buffer Size とストリーミングモードの設定です。また、メモリスピードやストレージスピードが原因でよくノイズを起こします。また、割り込み処理による再生難も非常に多く報告されております。

次に多いのがサンプルレートが適切な値で動作していないことに由来します。製品のクロックソースは他メーカーでは見られない独特の動作をするため、自身のデバイスとコンピュータ、アプリケーションが同じ動作周波数で動いているのか、ドライバーはアプリケーションへクライアントされているのか、しっかりと確認する必要があります。

ドライバーの挙動に不審な点を感じるなど、ドライバーを他のアプリケーション利用していないはずなのに、意図しないドライバーへの干渉が見られるユーザーも多い (DAW 以外の音楽アプリケーションがドライバを自動で専有していた等) ため、ドライバーの監視はコンピュータの環境構築に役立つことでしょう。監視方法はこちら。

ドライバー性能はご利用のコンピュータ環境に依存します。

ドライバーの Buffer Size の安全値や通信のレイテンシー性能はコンピュータの性能とソフトウェアに依存します。特に DAW とサードパーティ製の USB や Thunderbolt チップセット、ドライバに依存し、CPU の処理能力や通信規格によっては、Buffer Size を詰めることができます。ただし規格以上のスピードは出せません。(サンプルが定義する実時間より速くはならない、USB2.0 は理論上 480M/bps で実測値は更に劣ります。)

48000Hz の場合、1 sample あたり、48000 分の 1 秒 (約 0.0208ms) であるため、128 samples であれば理論的な最速値は 約 2.667ms となり、これ以上は速く設定できませんし、実測値はこれ以上の値となります。

実際のレイテンシー性能 (低バッファサイズ運用能力) を向上させたい場合、コンピュータの性能をアップグレードしてください。デバイス側で調整できるパラメータは Streaming Mode の選択以外ありません。利用しているコンピュータの性能によりますが、2018 年現在発売されている一般的なラップトップコンピュータで Thunderbolt 接続であれば Roundtrip で 1ms 以下を実測しています。USB でも 往復 6ms 以下の往復を実現することは決して難しくありません。

※ 6ms という数値はレイテンシーを知覚出来ない境界値。通常利用の範囲であれば 6ms 以下のレイテンシーを確保できれば、レイテンシーを気にすることはないでしょう。(もちろん意識的にディレイを探る場合は除く。)

※ 一般的なベンチマークの基準となる、96 kHz、32 samples の実測値です。USB 接続で Roundtrip Latency が 3.00 ms を記録しており、並優れた数値ではないものの、優秀な数値を叩き出しております。(一定条件下の Windows 環境で測定)

※ macOS 上で Thunderbolt 接続の場合、96 kHz、32 samples で Roundtrip Latency が 0.823 msec と非常に優秀で驚異的な値を叩き出しています。(あくまで一定の環境下の測定値です。)

ドライバーは CPU に負荷をかけません。

ドライバーは CPU に一切干渉しません。低負荷時にノイズが発生する原因はストレージの速度、USB の速度に由来するものがほとんどです。特に USB の場合は、サードパーティ製のドライバーの性能に左右されます。製品は物理的に故障がない限り、ノイズの原因にはなりえません。

以下はノイズの原因である、割り込みや DPC や scheduling Latency の回避に繋がる項目です。

プチノイズが発生する場合は必ず以下項目をご確認ください。

プチノイズの原因は ネットワークアダプタ、無線 LAN が原因の可能性が非常に高いです。

一部のネットワークアダプタが CPU のリソースを余分に使用する場合があります。有線 LAN をお使いの方は、ネットワークアダプタドライバーは常に最新に更新することをオススメします。LAN リソースの問題が DPC Latency の原因であることは非常に多いです。

無線 LAN をご使用しているユーザーさまで、プチノイズが発生する場合、ほとんどの原因が 無線 LAN に起因することがわかっております。

無線 LAN の機能停止を強く推奨します。また、バックグラウンドでネットワークが動作する作業を停止してください。ダウンロードやアップロードがリアルタイム再生に影響を与えます。

また、CPU オーバーロードに関する情報は こちらのページ でも解説されています。

バックグランドで処理するアプリケーションは停止してください。

DAW を使用中に割り込み処理が発生するとポップノイズの原因になります。

macOS ユーザーの最適化

Apple 製品の場合、最適化出来る範囲があまり多くありません。

こちらのページの最適化方法 をご参照ください。

Windows での最適化方法

DAW の処理優先度を高くする。

タスクマネージャーから DAW の処理優先度を高く設定する。

詳細の表示から

優先度の設定を変更する。

USB のドライバーを更新する

各マザーボードのドライバーを最新版に更新する、BIOS のアップデートをするなど効果がある場合があります。

  • Intel Chipset Driver (INF)
  • Intel Management Engine (MEI)
  • Intel LAN Driver
  • Intel Rapid Storage Technology Driver (IRST)

このあたりを最適化できれば、パフォーマンス向上に繋がります。

USB のパフォーマンスを向上させる

USB の電源管理を無効して、USB バスの帯域幅を開放してください。

  1. コントロールパネルを開き、デバイスマネージャをクリックします。
  2. ユニバーサルシリアルバスコントローラをダブルクリック。
  3. 最初の USB Root Hub 項目をダブルクリック。
  4. 電源管理タブをクリックします。
  5. 「コンピュータの電力を節約するためにこのデバイスの電源を切ることを許可する」というボックスのチェックを外し、[OK] をクリックします。
  6. すべての USB Root Hub アイテムに対してこれを行います。

また、USB 2.0 製品は USB2.0 ポートへ、USB3.0 製品は USB3.0 ポートへ接続してください。USB3.0 は USB2.0 と互換性はありますが、最高パフォーマンスを発揮させるためには、同規格のポートへ接続してください。

必要最低限の構成で USB 製品を繋いでください。USB の帯域幅が確保出来ない状況で製品への影響が出る場合があります。

グラフィックドライバーの更新

DPC Latency の原因になりえます。最新版のドライバーに更新してください。

消費電力設定はすべて OFF にする

DPC Latency の原因になりえます。Windows の設定から、消費電力に関する項目をすべて無効してください。

必要ないオプションはすべて停止する

ドライブオプション、シリアルポートとパラレルポートのオプション、オンボードオーディオ、Intel SpeedStep や AMD K8 Cool&Quiet などのステッピングテクノロジーなど、不要なデバイスを BIOS で無効にしてください。

CPU、メモリをオーバークロックする

非常に効果的な反面、適切に設定ができないと、熱暴走、オーバーロードの頻発、システムの不安定化やノイズの原因になるなど、難易度が高いです。オーバークロックに関してはメーカーも保証対象外となる行為ですので、しっかりとした知識を持って、実行してください。

MMCSS を無効にする (Windows)

MMCSS とは?

マルチメディアクラススケジューラサービス (MMCSS) について

安定性と低遅延を実現するために、ドライバーはオーディオをリアルタイムで処理する必要があります。ドライバ自体は CPU に負荷をかけませんが、データが利用可能になり次第、OS による処理をスケジュールする必要があります。同じことが DAW にも当てはまります。待ち時間に敏感なアプリケーションができるだけ早くスケジュールされるために、それらは高いプロセスおよびスレッド優先順位で実行されます。

Windows はマルチメディアアプリケーションのための特別なサービス – Multimedia Class Schedule Service (略して MMCSS) を提供します。手動でスケジューリング優先順位を処理する代わりに、アプリケーション内の各スレッドは自分自身を MMCSS に登録し、サービスは自動的にスレッド優先順位を引き上げます。ほとんどの場合これは上手く働きます。

しかし、キャッチというものがあり、スレッドが与えられた時間割り当てを超えると、サービスはバックグラウンドタスクで実行するためにスレッド優先度を劇的に下げます。つまり、小さなバッファサイズを使用している時にバックグラウンドで他のタスクが実行されている場合、MMCSS は DAW とドライバスレッドの優先順位を下げる場合があり、バックグラウンドタスクが優先順位を横取りします。

各 DAW によって異なる動作をします。いくつかの DAW は MMCSS に登録し、他は手動でスケジューリング優先順位を管理します。ドライバのスレッド自体を MMCSS に登録するかどうかを選択するために、ASIO 設定コントロールパネルにチェックボックスがあります。 DAW の動作と一致するはずです。

セッション中にバックグラウンドタスクが実行されていないのが最善ですが、これが可能であるとは限りません。バックグラウンドタスクが CPU を引き継ぐ時にパチパチという音がする場合は、ASIO 設定コントロールパネルの MMCSS 登録チェックを外すか、MMCSS をすべて無効にして DAW を手動で “リアルタイム優先” に設定してみてください。

MMCSS を無効にするには、 “regedit” を実行し、Computer \ HKEY_LOCAL_MACHINE \ SYSTEM \ CurrentControlSet \ Services \ MMCSS に移動し、[Start] の値を 4 に変更し、コンピュータを再起動します。これでサービスは完全に無効になります。

私たちは MMCSS の悪影響についてASIO Standard (Steinberg) と連絡を取り合っており、より多くのドライバーや DAW が MMCSS 登録をオプションできることを願っています。

トラブルシュート

ご自分でノイズの原因である DPC Latency を探ることができます。(Windows のみ)

Native Instruments が素晴らしい動画を公開しています。

Windows マシンは無数のコンポーネント構成により、成り立っております。一つ一つのサードパーティ製品が組み上がり、一つのコンピュータとして組み上がっているので非常に問題を見つけることが困難です。この動画を参考にして、トラブルシュートすることをオススメ致します。

CPU のリソース開放のためにストリーミングモードとバッファサイズは適切に設定してください。

オーバーロードの原因になります。特に VST を多用するユーザーさまは、VST 処理にリソースを集中させるために、最適化することを推奨致します。