Antelope Audio の FPGA FX は現在、プラグイン と同じ様な使用方法はできません。ただし、DAW のハードウェアインサート機能を使えば プラグインの様に使用することができます。ただしプラグインの様に DAW 上から簡単にエフェクトにはアクセスできません。また DAW 上の機能を併用してエフェクトを処理させることもできません。

現在は FPGA FXプラグイン上で操作できる AFX2DAW が発表され、使用できるデバイスが存在します。詳しくは こちら

FPGA FX の構造を理解する

FPGA FX はインターフェイス上に存在するハードウェアデジタルエフェクトです。

Antelope Audio の FPGA FX は”真”の意味で独立した処理構造を持ち、DAW や お使いのコンピュータに依存しません。それは、FPGA FX の構造に由来します。FPGA FX は完全に独立した構造を Antelope Audio のインターフェイス上に構築されています。これは 外部のアナログデバイスと同じ振る舞いをする ということです。DSP や CPU プラグインは DAW 上に立ち上がっているプログラムであり、DAW の機能と連携することができますが、FPGA FX は外部に存在するアナログデバイスまたはデジタルデバイスと同じ構造形態をしているので DAW の処理機能と連携できないということが挙げられます。

FPGA FX は”真”にコンピューターの性能に影響しないエフェクトです。

外部 DSP で処理をするプラグインの場合、プログラムはコンピュータ上に存在する必要があるため、処理の構造としては外部に計算を任せていますが、コンピュータ上にメモリ領域を確保出来ない場合、例え DSP の処理能力が優れていたとしても、エフェクトの同時処理限界が増えるわけでないということに注意が必要です。メモリ領域が少ないコンピューターでは処理限界が低下するということに留意してください。

FPGA FX は”真”に独立構造を構築しているため、本当にお使いのコンピュータの性能に左右されません。(ただし、最低限製品をコントロールするアプリケーションを立ち上げる領域は必要です。) 完全に独立した処理構造を構築しているためプラグインと同じに考えることは出来ません。また FPGA FX は、インターフェイス上に存在する外部エフェクトということを正確に理解する必要があります。FPGA FX はソフトウェアではありません。ハードウェアベースエフェクトです

DSP と FPGA は同じものに見られがちですが、構造が異なるために同じ様な動作をするわけではない、ということをエンジニアは必ず知っておく必要があります。

Hardware-based vintage audio guitar effects

FPGA FX はアナログハードウェアを完全にデジタルモデリングしています。

この FPGA FX の真の目的はアナログデバイスを完全にデジタルで表現することです。アナログデバイスと同じような振る舞いをする FPGA 上にエフェクトがプログラムされています。

FPGA はプラグインとは違い、プログラムは FPGA 上に存在します。これは電気の信号が通過すると結果が出てくるという構造をしており、DSP や CPU の様に処理というプロセスが存在しません。ですので複雑なプログラムでもレイテンシが殆ど存在せず、エフェクトの振る舞いも本物のエフェクトと同じ様に動作します。

Antelope Audio はエミュレーションが信じられないほど生き生きとしていることを確信しています。FPGA 技術は、従来のスタジオハードウェアの回路レベルの本物のエミュレーションを提供します。抽象的な DSP コードで回路を「記述」するのではなく、チップを動的に再構成して、実機とまったく同じように動作させます。

実際のハードウェア回路上に、稀少なビンテージ機器をひとつずつ作り直しています(コンポーネントベースモデル: 実機に搭載されている全てのアナログ素子を1つ1つ回路上に再現している)。FPGA は文字通り無数の名盤の音を支えた機材の回路とコンポーネントの個性を引き継いでいます。本当に驚きの音質です。

大規模で”真”の意味で並列処理が可能な FPGA FX は複雑なプログラムでも極僅かの時間で答えを導き出します。これは超高サンプルレート動作時でも同じです。(FPGA FX は常にアップサンプリング処理をしています。) 今までの Native プラグインや DSP プラグインでは到達出来なかった、本物のビンテージモデリングサウンドを提供します。

FPGA FX の利点

Antelope Audio の FPGA FX はリアルタイムプロセッシングに向いています。現段階では高負荷のネイティブプラグインはレイテンシがあり、掛け取りをすることは困難です。FPGA FX は 10 sample 以下というレイテンシを実現しており、サンプルレートが上昇するたびに実時間が短縮されます。リアルタイムで 0.1 ms 以下のレイテンシは 人間では知覚できません。また FPGA による高度なルーティングが可能なおかげで、プロセスされた音をモニターに、実際のドライシグナルは DAW へレコードする、などのフレキシブルな録音形態を取ることができます。

FPGA FX の実践的な使い方

これらのエフェクトは掛け取り、モニター作成用途に使われるのが一般的です。実際の現場ではアナログプロセスをすることが一般的でそれらを FPGA FX で行うことが一番の使用理由になります。また、モニター用のシグナルとレコーディング用のシグナルは必ずしも同じではありません。モニター環境を構築する上で FPGA FX で処理させるという用途が実践的です。(業務用コンソールではレコーディングシグナルは DRY のまま DAW に送り、モニターシグナルにアナログプロセッシングをするということができます。)

または、実際のアナログデバイスのような使い方 (ハードウェアインサート) が一般的です。FPGA FX は本物のビンテージアナログデバイスと同じ様な振る舞いをするため、実際のビンテージ機材に存在する、音の太さや抜けの良さなど、デジタルエフェクトでは再現出来なかったあらゆるビンテージ機材に存在する魔法のような効果を再現しています。これらの効果を追加するためにしようされることが多いでしょう。

FPGA FX の処理と DAW の処理は別物です。

FPGA FX はインターフェイス上で処理されるエフェクトであり、DAW を経由した場合、そのレイテンシは DAW とコンピュータの能力依存になります。FPGA の速度を有効活用するためには、Thuderbolt 接続でバッファサイズを最小限にするか、モニターする信号とレコーディングする信号を分けることをオススメ致します。

また、コンピュータと完全に独立している構造のため、DAW の機能と併用はできません。プラグインと同じ様にオフラインバウンス、レンダリングが出来ると勘違いしがちですが、FPGA FX はデジタルハードウェアエフェクトであり、ソフトウェアエフェクトではありませんのでご注意ください。

ハードウェアインサートの仕方

Antelope Audio の FPGA FX はプラグインではないため、各 DAW でハードウェアインサートの設定が必要になります。

これは 掛け取り の方法ではなく、DAW 上のシグナルを FPGA FX に送り、プロセッシングされた信号を DAW に戻す方法です。

動画では、DAW のハードウェアインサートの方法を説明していますが、詳しい情報は各 DAW のハードウェアインサートの項目を参照してください。DAW が自動で遅延補正を行わない設定の場合、オリジナルシグナルとプロセッシングシグナルで遅延が発生し、音がずれ込みます。注意してください。

各デバイスの設定方法は各コントロールパネルの説明を参照してください。

AFX2DAW について

Antelope Audio の FPGA FX はプラグインではないですが、DAW 上のプラグインから FPGA FX が操作できる AFX2DAW が利用可能になりました。

詳しくは AFX2DAW ガイド をご参照ください。