ASIO ドライバーの設定方法

パフォーマンスはご使用のコンピュータに左右されます。

ドライバーは、割り込み処理に敏感です。DPC Latency や スケジューリング機能のせいで、CPU 負荷が低い場合でも、瞬発的なオーバーロードを引き起こし、プチノイズの原因となります。簡単な対策としては、動作周波数を下げる、バッファサイズを上げる、ストリーミングモードをセーフにする、などが挙げられます。

バッファや動作周波数を妥協したくない方は以下をご参照ください。

ストリーミングモードとバッファサイズは最適に設定してください

バッファサイズを短くすればするほど、レイテンシーが短くなります。

ストリーミングモードは出力レイテンシーが短くなります。DAW から返ってくる音のズレが短くなります。

設定は各デバイスコントロールパネルの設定から Windows ASIO 設定を調整してください。

数字が小さいほど、レイテンシーが短くなります。

※ 数値を小さくすればするほど、コンピュータの処理能力が必要になります。

Latency 少ない項目を選択すれば、ストリーミングバッファサイズが小さくなり、レイテンシーが短くなります。

※ 数値を小さくすればするほど、コンピュータの処理能力が必要になります。

ドライバーは CPU に負荷をかけません。

ドライバーは CPU に一切干渉しません。低負荷時にノイズが発生する原因はストレージの速度、USB の速度に由来するものがほとんどです。特に USB の場合は、サードパーティ製のドライバーの性能に左右されます。製品は物理的に故障がない限り、ノイズの原因にはなりえません。

以下はノイズの原因である、割り込みや DPC や scheduling Latency の回避に繋がる項目です。

プチノイズが発生する場合は必ず以下項目をご確認ください。

プチノイズの原因は ネットワークアダプタ、無線 LAN が原因の可能性が非常に高いです。

一部のネットワークアダプタが CPU のリソースを余分に使用する場合があります。有線 LAN をお使いの方は、ネットワークアダプタドライバーは常に最新に更新することをオススメします。LAN リソースの問題が DPC Latency の原因であることは非常に多いです。

無線 LAN をご使用しているユーザーさまで、プチノイズが発生する場合、ほとんどの原因が 無線 LAN に起因することがわかっております。

無線 LAN の機能停止を強く推奨します

バックグランドで処理するアプリケーションは停止してください。

DAW を使用中に割り込み処理が発生するとポップノイズの原因になります。

DAW の処理優先度を高くする。

タスクマネージャーから DAW の処理優先度を高く設定する。

詳細の表示から

優先度の設定を変更する。

USB のドライバーを更新する

各マザーボードのドライバーを最新版に更新する、BIOS のアップデートをするなど効果がある場合があります。

  • Intel Chipset Driver (INF)
  • Intel Management Engine (MEI)
  • Intel LAN Driver
  • Intel Rapid Storage Technology Driver (IRST)

このあたりを最適化できれば、パフォーマンス向上に繋がります。

USB のパフォーマンスを向上させる

USB の電源管理を無効して、USB バスの帯域幅を開放してください。

  1. コントロールパネルを開き、デバイスマネージャをクリックします。
  2. ユニバーサルシリアルバスコントローラをダブルクリック。
  3. 最初の USB Root Hub 項目をダブルクリック。
  4. 電源管理タブをクリックします。
  5. 「コンピュータの電力を節約するためにこのデバイスの電源を切ることを許可する」というボックスのチェックを外し、[OK] をクリックします。
  6. すべての USB Root Hub アイテムに対してこれを行います。

また、USB 2.0 製品は USB2.0 ポートへ、USB3.0 製品は USB3.0 ポートへ接続してください。USB3.0 は USB2.0 と互換性はありますが、最高パフォーマンスを発揮させるためには、同規格のポートへ接続してください。

製品以外の USB 製品はすべて取り外すことをオススメします。キーボード、マウスは Bluetooth 製品に変えることオススメします。

グラフィックドライバーの更新

DPC Latency の原因になりえます。最新版のドライバーに更新してください。

消費電力設定はすべて OFF にする

DPC Latency の原因になりえます。Windows の設定から、消費電力に関する項目をすべて無効してください。

必要ないオプションはすべて停止する

ドライブオプション、シリアルポートとパラレルポートのオプション、オンボードオーディオ、Intel SpeedStep や AMD K8 Cool&Quiet などのステッピングテクノロジーなど、不要なデバイスを BIOS で無効にしてください。

CPU、メモリをオーバークロックする

非常に効果的な反面、適切に設定ができないと、熱暴走、オーバーロードの頻発、システムの不安定化など、難易度が高いです。オーバークロックに関してはメーカーも保証対象外となる行為ですので、しっかりとした知識を持って、実行してください。

MMCSS を無効にする

MMCSS とは?

マルチメディアクラススケジューラサービス (MMCSS) について

安定性と低遅延を実現するために、ドライバーはオーディオをリアルタイムで処理する必要があります。ドライバ自体は CPU に負荷をかけませんが、データが利用可能になり次第、OS による処理をスケジュールする必要があります。同じことが DAW にも当てはまります。待ち時間に敏感なアプリケーションができるだけ早くスケジュールされるために、それらは高いプロセスおよびスレッド優先順位で実行されます。

Windows はマルチメディアアプリケーションのための特別なサービス – Multimedia Class Schedule Service (略して MMCSS) を提供します。手動でスケジューリング優先順位を処理する代わりに、アプリケーション内の各スレッドは自分自身を MMCSS に登録し、サービスは自動的にスレッド優先順位を引き上げます。ほとんどの場合これは上手く働きます。

しかし、キャッチというものがあり、スレッドが与えられた時間割り当てを超えると、サービスはバックグラウンドタスクで実行するためにスレッド優先度を劇的に下げます。つまり、小さなバッファサイズを使用している時にバックグラウンドで他のタスクが実行されている場合、MMCSS は DAW とドライバスレッドの優先順位を下げる場合があり、バックグラウンドタスクが優先順位を横取りします。

各 DAW によって異なる動作をします。いくつかの DAW は MMCSS に登録し、他は手動でスケジューリング優先順位を管理します。ドライバのスレッド自体を MMCSS に登録するかどうかを選択するために、ASIO 設定コントロールパネルにチェックボックスがあります。 DAW の動作と一致するはずです。

セッション中にバックグラウンドタスクが実行されていないのが最善ですが、これが可能であるとは限りません。バックグラウンドタスクが CPU を引き継ぐ時にパチパチという音がする場合は、ASIO 設定コントロールパネルの MMCSS 登録チェックを外すか、MMCSS をすべて無効にして DAW を手動で “リアルタイム優先” に設定してみてください。

MMCSS を無効にするには、 “regedit” を実行し、Computer \ HKEY_LOCAL_MACHINE \ SYSTEM \ CurrentControlSet \ Services \ MMCSS に移動し、[Start] の値を 4 に変更し、コンピュータを再起動します。これでサービスは完全に無効になります。

私たちは MMCSS の悪影響についてASIO Standard (Steinberg) と連絡を取り合っており、より多くのドライバーや DAW が MMCSS 登録をオプションできることを願っています。

トラブルシュート

ご自分でノイズの原因である DPC Latency を探ることができます。

Native Instruments が素晴らしい動画を公開しています。

Windows マシンは無数のコンポーネント構成により、成り立っております。一つ一つのサードパーティ製品が組み上がり、一つのコンピュータとして組み上がっているので非常に問題を見つけることが困難です。この動画を参考にして、トラブルシュートすることをオススメ致します。

CPU のリソース開放のためにストリーミングモードとバッファサイズは適切に設定してください。

オーバーロードの原因になります。特に VST を多用するユーザーさまは、VST 処理にリソースを集中させるために、最適化することを推奨致します。

配信系アプリの設定

マルチチャンネルに対応していないアプリケーションの使い方

DAW 以外のアプリケーションは基本 ASIO ドライバーに対応しておらず、マルチチャンネルの処理に対応しておりません。Windows OS のカーネルミキサーは ASIO ドライバーを使用できません。

Windows Audio 用のドライバーは Antelope のドライバーセットに含まれているので、2ch の In/Out でしたら カーネルミキサー上で動作します。つまり ASIO 対応していないアプリケーションでも 2ch の In/Out だけは使えます。

基本的に、DAW 以外のアプリケーションは USB の “1” または “2” しか認識しません。マイクの信号等をアプリケーションに入力したい場合は、USB Rec 1 に接続してください。Easy Panel の場合は Record 1 に信号を入力してください。

※ 1-2 ch すら認識しないアプリケーションがあります。この場合は VB-Audio VoiceMeeter 等のサードパーティ製の仮想ミキサーが必要になります。

Easy Panel 以外のコントロールパネルは内部ミキサーのマスターアウトを USB Rec にルーティングできるので、Windows のカーネルミキサーの信号 (USB Play 1-2) とその他の信号を内部ミキサーにまとめ、そのマスターアウトを再度カーネルの 2ch インプットに入力すること自体は可能です。しかしこの場合、Windows のカーネル内部でループが発生してフィードバックします。

サンプルレートの同期に注意してください。

例えば、DAW では 96kHz で作業していて、WEB ブラウザで動画を再生するとき、OS 側の動作周波数が 44.1kHz だった場合、再生できません。OS 側の動作周波数と DAW のサンプルレートは統一してください。

コントロールパネルの [サウンド] から Antelope デバイスを選択し、

動作サンプルレートが一致する項目を選択してください。

※ このとき、2ch 以上を選択しないでください。基本的にアプリケーションがマルチチャンネルをサポートしていません。音が出力されない原因になります。

高度な設定

複数のアプリケーションやデバイスの音を扱う

複数のチャンネル信号を DAW 以外のアプリケーションで扱える可能性があります。

VB-Audio の VoiceMeeter (Banana, Potato) の利用を推奨します。フリーウェアですがご利用になる方は 是非、寄付をしましょう

ここでは Zen Tour を使って説明します。

VB-Audio VoiceMeeter、Banana or Potato 推奨。

ここでは Zen Tour にマイクを繋ぎ、USB Rec 1 にルーティングしています。ちなみにギターをつないで AFX でアンプシミュレーターをかけた信号 AFX OUTUSB Rec 1 にルーティングすればアンプシュミレータ後の音がこのミキサー上に流れます。(マイク信号はミキサー上で Mono に変換しています)

VB-Audio 上で Antelope デバイスを選択する場合は MME を選択してください。

PC-Audio (例えば WEB ブラウザ上の Youtube 等の音声や iTunes などの信号) は VoiceMeeter Input に設定しています。

これは Windows のサウンドから選択してください。

DAW の信号は VoiceMeeter AUX を使用して VoiceMeeter のミキサー上に送っています。

DAW 上で AUX Virtual を選択する。

VoiceMeeter 上でまとめられた信号は VoiceMeeter Output に出力されます。

これを各アプリケーションの入力デバイスに設定すれば完了です。

例えば OBS ではここで VoiceMeeter Output を選択するだけ。

Antelope デバイス内部ですべて完結する

VoiceMeeter を仮想アウトのみに使用し、Zen Tour の内部ミキサーにまとめて最後に VoiceMeeter Output を配信アプリケーションに設定してもいいです。

その場合、PC-Audio を Zen Tour に設定して USB Play 1-2 を内部ミキサーにルーティング、DAW の信号は USB Play 3-4 に出力させて内部ミキサーにルーティング、最後にマイクやギター、AFX OUT を内部ミキサーにルーティングしたら Mix L/RUSB Rec 1-2 にルーティングするだけです。(このとき Hardware Output を ZenTour に設定している場合は Zen Tour の信号は A ch に送らないでください。フィードバックします。B ch が Virtual なアウトプット信号になります。)

音がフィードバック (ループ) してしまう

デバイスの信号がミキサーを通って、またデバイスに戻ってきているためです。VoiceMeeter の Hardware Output と PC-Audio のデバイスを一緒にしないでください。

または、入力デバイスの A ch を無効にしてください。

音が鳴らない、DAW の音が止まる。

サンプルレートの一致は非常に重要なことです。

例えば、Windows オーディオの設定が 44.1kHz で DAW が 48kHz で動作している場合は、音がなりません。必ず動作周波数は一致させましょう。

DAW には ASIO ドライバーを開放する機能があります。

DAW がドライバを開放する場合、アプリケーションを切り替えた時点で音が止まることがあります。開放する機能は OFF にしましょう。

DAW によってはマルチで ASIO をコントロールできないので、その場合は DAW を変更するしかありません。