Antelope Audio はマスタークロックメーカーとして世界のトップに君臨してきました。今、この瞬間も世界中のどこかのプロスタジオや大規模なライブステージで Antelope Audio のクロックが稼働しています。

クロックを変えると音が変わる、少し前までは誰もが疑っていたことですが、Antelope Audio はこの事実を世界中のオーディオファンに周知し、今では世界中で Antelope Audio のクロックがトッププロの間で使われています。

しかし、なぜ Antelope Audio のクロックを使用することが音質を改善することに繋がるのか、理解している人は多くありません。
(※サンプルやジッターについては解説しません、ある程度の知識があること前提でお話を進めます)

ここでは Antelope Audio 独自のクロックの基本的な3つの技術について説明していきたいと思います。

64-bit Acoustically Focused Clocking

Antelope Audio の製品にはすべてこの技術が使われていますが、この第4世代、64-bit AFC (Acoustically Focused Clocking) 技術がなんのか、理解している人は、ほとんどいないと思います。

今回はこの技術に関して、Antelope Audio 製品の開発者、Igor Levin (イゴール・レビン) さんが少し解説している動画あるので、そちらを参照しながら、解説致します。

ディザーと集中したジッターの類似点

この動画で Igor さんは革新的な発言をしています。64bit-AFC プロセスでジッターの種類と量を完全にコントロールし、そのコントロールの中でディザー似た考え (クロックの場合は変調) を利用することで原音に忠実に、アナログからデジタル、デジタルからアナログに変換できると彼は発言しています。Antelope Audio のクロックは原音に忠実であることを最も大切にしており、それが他社製品と比べ物にならいくらい音質の向上に繋がっています。精度が良いクロックは世の中に溢れていますが、音質も良い (原音に忠実な) クロックを開発していることが Antelope Audio の特徴です。

オーブンコントロールクリスタルオシレーター (OCX)

Antelope Audio の製品に OCX-HD があります、この OCX とは Oven Control Crystal Oscillator の略です。通常のオーディオクロックにはクリスタルオシレーターが採用されておりますが、Antelope Audio のクロックはこの OCX が採用されています。この OCX は名前の通り、オーブンでコントロールされたクリスタルの発振器という意味で、オーブンで温度を一定に保つことによって、クリスタルオシレーターの振動数を一定に保ち、クロックの信号を発信している技術です。ですので、正確なジッターの少ないクロック信号を精製できるというわけです。

正確な信号を精製することは、正確に 64-bit AFC 技術を適応できることに繋がります。

現在では、Discrete Series 以外のすべてのオーディオインターフェース製品にもこの OCX 技術を採用、Oven Control Crystal Oscillator を搭載しています。

アトミッククロック

Antelope Audio の 10MX はアトミッククロックです。アトミッククロック?と聞くとよくわかりませんが、日本語にすると原子時計です。Antelope Audio の 10MX では研究用途に使われるルビジウムという原子を利用してリファレンス信号を発信しています。このルビジウムオシレーターの精度は ±0.05 ppb (parts per billion) 、約3000年に1秒の誤差という、とてつもない精度を誇っているリファレンス用オーディオクロックです。

精度が高く、ジッターが少ないほうが、音質が向上するというのは、なんとなくデジタル領域を物理的に理解できると思います。正確にサンプルすることが出来るということは、音質の向上に繋がる、という漠然とした理解があると思います。

これに Antelope Audio 独自の 64-bit AFC Technology が加わると、鬼に金棒、という状況になるわけです。正確にジッターをコントロール、変調を利用することで原音に忠実なサンプリングが可能になり、AD/DA の質を最大限発揮できるというわけです。

 

このような技術は Antelope Audio のクロック製品のみならず、すべてインターフェイス製品にも (一部、部分的に) 採用、搭載されています。 現在はマスタークロック単体を購入するのではなく、インターフェイスにマスタークロックを内蔵するレベルに Antelope Audio は到達しました。このクロッキング技術があるからこそ、Antelope Audio のインターフェイスと他社製品のインターフェイスで音が劇的に違うのです。

もちろん、全てのインターフェイスにもワードクロックアウトの BNC 端子が搭載されていますので、Antelope Audio のインターフェイスをマスタークロック代わりに使うのが賢い選択です。