Antelope Audio の FPGA FX は、ハードウェアベースで動作するエフェクト群です。皆さんが普段目にし、使用しているエフェクトのほとんどは CPU や DSP を使用し、DAW 上で動作する、プラグインエフェクトだと思います。

Antelope Audio 製品の全てのインターフェイスに搭載されている FPGA FX は、通常のプラグインとは違い、ハードウェアベースで動作します。つまり、ご使用のパソコンとは処理構造が完全に独立しております。

例えば、外部 DSP で処理するプラグインの処理計算自体は DSP で行いますが、プログラムはご使用のパソコン上のメモリに存在します。つまり、搭載しているメモリに限界が来れば、エフェクトは追加できなくなります。
(※ CPU で動作する Native プラグインもメモリ上にプログラムが存在する構造です。)

それに対して FPGA FX は全てのエフェクトが FPGA 上に存在するので、ご使用のパソコンの処理能力に依存しません。FPGA の処理が可能な限り、エフェクトを同時に処理することができます。DSP の場合、例えチップを増設したとしても、メモリが足りなければ処理限界に変化は起こりません。

ですので、通常のプラグインエフェクトとは違い、コントロールパネル上でエフェクトの設定を行います。また、ルーティングの自由度が大変高いので、ドライシグナルと FPGA FX で処理された音を同時収録することも可能です。
(※ DAW 上でプラグインとして FPGA FX を使用できる AFX2 Plugin が近日リリース予定です)

また、扱うデータ量が増えれば増えるほど、並列処理で大量のデータを瞬間的に処理できる FPGA は DSP に比べ、大量の計算を圧倒的なスピードで同時に処理できます。処理の速い DSP エフェクトでも、リアルタイムプロセッシングレイテンシーが 1/500 秒程に対して、FPGA FX は 1/10000 秒以下を達成しています。
(※ 動作条件により変動します)

また、一般的な DSP と比べ、処理能力の差は8倍以上と言われ、今もなお、能力は上昇し続けております。今は皆様の普段の生活に馴染みのない FPGA ですが、世界中で注目も集めているプロセッサであり、今後、FPGA は皆様の手に届く場所にたくさん導入されていくものになるでしょう。

FPGA Hardware-based FX は全て無料で付属します。

よく、お問い合わせいただくことがございますが、Antelope Audio のほぼ全てのインターフェイスに FPGA が搭載されており、尚且つ、無料で FPGA FX が搭載されております。追加購入の必要はありません。

使用できるエフェクトの詳細はこちらの一覧からご確認下さい。
https://jp.antelopeaudio.com/hardware-based-fpga-effects/

「追加でプラグインを購入する」ということを忘れて下さい。

また、常にアップデートをしております。デバイスを使用し続けるだけで、ご自分のデバイスの FX Library が増加していきます。もちろん無償です。デバイスを所有しているだけで使える FX がどんどん増えます。

使用できるエフェクトの詳細はこちらの一覧からご確認下さい。
https://jp.antelopeaudio.com/hardware-based-fpga-effects/

圧倒的な音質はまさに本物のビンテージ機材

無償で付属する FX なんだから質が悪い、音質が微妙… なんてことは全くありません。DSP とは違う高速な処理のお陰で、より複雑な計算も圧倒的な速さで実現し、複雑な計算が出来るからこそ、実機をそのまま再現できたのです。そして、FPGA FX のプロセスは実機そのものです。ビンテージの名機と呼ばれるアナログハードウェアをあなたはデバイスの中に持っているのです。FPGA FX は単なる「プラグイン」とは違う、本物の「ハードウェア (実機) ベースのデジタルエフェクト」です。

実際のパフォーマンス

Antelope Audio Japan では今回、実際のレイテンシーを DAW 上で確認してみました。
今回の実験内容は以下の通りで行いました。

OS:MacOS 10.11
DAW:ProTools 12.8
セッション設定:32bit float、96kHz
接続方法:Thunderbolt 接続
ルーティング1:マイク → PREAMP 1 → TB REC 1 → DAW
ルーティング2:マイク → PREAMP 1 → FPGA (AFX IN) → TB REC 2 → DAW
使用した FX:FET-A76 (コンプレッサー)

この状態で ルーティング1 と ルーティング2 の音の間にどれだけ音の遅れが発生したか、測定しました。

それでは ProTools 画面を見てみましょう。

上のトラックがドライシグナルの波形で、下のトラックがコンプレッサーを掛け録りした波形です。見た目に目立った波形の誤差は見受けられません。

拡大していきましょう。

拡大して、時間軸の線を見てやっとズレが生じているのがわかると思います。これがレイテンシーです。

では、ドライシグナルとエフェクトシグナルの誤差を測定してみましょう。

ProTools には波形を重ねて表示してくれる機能がありますので、その機能を使い、2つの波形を重ねて見ました。ドライとウェットで完全に一致していないことがわかり、両者違う音なんだということがわかります。

左上のカウンターをご覧ください。2つの波形のズレは 9 sample と表示されています。
96kHz における 9 sample の遅れは、1/10000 秒以下の誤差です。Antelope Audio の FPGA FX がどれだけ高速に処理ができているかお分かりいただけたと思います。

 

また、Antelope の HD Series のインターフェイスには HDX Delay Compensation という機能があり、アナログ、デジタルの入力信号両方を補正し、HDX Port から ProTools HD 上に正確に配置できます。FPGA プロセスの遅延は補正されるので数サンプルの遅れすら気にすることはなくなります。

入力で色が別れており、それぞれ数値が 072828 と補正されいます。